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H26.11.19

 「娘がボランティアにやってきた」〜施設長と親の狭間で〜

 以前自己紹介で話したことがありますが、私には3人の子供がおります。その2番目は東洋大学の3年で、ライフデザイン学科に通っています。この学科がどういうことを学んでいるかはよく知りませんが、「生涯学習」的な学びの様です。この娘が
 「ボランティアの単位を取るのにお父さんの職場で6日間ボランティアをさせて欲しい」と言い出しました。
 若い子が福祉やボランティアに興味を示してくれる事や父親の仕事に興味を持ってくれることは嬉しいものの、何やら照れ臭くて!

 毎週金曜日ということで特養、デイサービス、訪問介護、白寿荘(私の前職)他法人のデイサービス(法人の理事が経営している事業所)グループホームの見学と振り返りというプログラムを立て、各事業所に
 「大学3年の女子学生からボランティアをしたいと連絡があったけど受けてもらえますか?」と伝え、良いですよ、と返事をもらった後で実はうちの娘です。と白状しました。職員は興味津々と言う感じで受け入れてくれ、それは感謝しています。
 ボランティア体験自体は公私混同してはいけないと思い、各事業所の責任者に一任したのですが、各職場で
「お父さんは家でどんな感じ?」
「毎日遅くまで飲んで帰るから滅多に合わない」
「家でご飯食べてるの?」
「月に1回位しか一緒には食べない」
毎日遅いのは仕事の他に、地域のボランティア活動等の打合せや反省会で声高らかに「乾杯」と叫ばなければならない時もあるんです(笑)
月に1回しか会わないのは全員が揃うのは、と言う意味で私だけのせいではない。と言えば言うほど言い訳にしか聞こえず。
職場的には大変不適切な会話で勝手に盛り上がり、いい迷惑でした。
 やっと終わってホッとしていたら、駒場苑と白寿荘から
 「娘さんが食費を払わずの帰ってしまいましたので、保護者として払って下さい」と請求がきました。4食分1,420円。
 このバカ娘!と怒りながら今日清算して来ました。
やっぱり娘には敵いません。


 

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H26.11.11

 「種まき」〜個浴で笑顔の花が咲く〜

 昨年のお風呂フォーラム(25.10.26参照)に続いて今年度も駒場苑の取り組みを発表してきました。
 最近は様々なところでこのような発表をさせていただく機会が増え、内容検討、資料作成、発表と本来の介護業務以外の仕事が増えていますが職員は比較的楽しく取り組んでくれている様です!

 昨年駒場苑が個浴の発表をした後、埼玉にある「吾野園」という特養から個浴導入を進めたいので研修させて欲しい、と要請がありました。
 仲間が増えることは良い事なので、是非どうぞ。と受けたところ冬の時期片道2時間半掛けて介護士始め相談員、マネージャー、施設長まで総勢30人以上が何日にも別れて実習に来られました。
 受け入れる駒場苑としても、そこまで本気で来るなら片手間では失礼だ!と言う事で真剣に個浴の考え方や機能、慈済の使用方法等をお教えしました。

 今年の10月になって、吾野園さんから「個浴の工事が終了して本実施を迎えました。是非見に来て下さい。」という電話。
 11/4日に私と坂野補佐でお祝いに駆けつけました。新しいので綺麗で香りが良いのは当然ですが、とても清潔感の在る機能的な作りになっており、駒場苑と同じ一人用、3人用の他に丸いお風呂も設置してあり、とても好評だというお話に、羨ましいと思ったのは二人一緒でした。

 外部に駒場苑の取り組みを発信するのは
「駒場苑って凄いだろ〜」という上からの発信ではなく、
「こんな事をしたらこんなにご利用者が喜んでくれました。」という事を共有したいからです。
 種をまき、水と肥料をやり、お日様に当てたら花が咲き、実がなります。
駒場苑が発表という種をまいたら吾野園がご利用者の笑顔という花を咲かせてくれました。

 

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H26.10.27

 「バザーの成果」〜二つの交流〜

 愛隣会では毎年この時期にチャリティバザーを開催しております。
 各施設が会場となり様々な商品を販売します。駒場苑は昨年は衣類を担当したのですが、担当物品の持ち回りという事で今年度は雑貨を担当しました。

 例年バザーの準備や当日の対応を事務所が行い、前日は毎年夜遅くまでかかって行っていました。事務担当者からは「もう少しみんなにも協力して頂きたい」という要望があり、昨年のバザー終了時からそういう雰囲気作りに取り組んできました。
 上から「準備に手伝え」と言う方法もあるのでしょうが、それでは盛り上がりません。そこで「愛隣会のバザー」「駒場苑として雑貨を担当」という事を言い続けました。
 今年度は事務所のメンバー、看護師、栄養士、ケアマネ、介護士、グループホーム職員等総勢10名以上が準備に協力してくださり、ほぼ勤務時間内で終了しました。
 人数が多いと「これって何に使うんだろう?」「値段はいくらにする?」等、皆で和気あいあい楽しい雰囲気で行うことも出来、結果として良い交流の時にもなった様です。
 前日準備の時間、私は出張していまして、用事が済み次第手伝うつもりで夕方帰ってきましたら「丁度今終わりました」と一言。決して終わった頃を見計らって帰ってきたわけではありません。来年はちゃんと手伝います(笑)

 当日はしゃふく会の学生を中心にボランティアも来て下さり、職員も前日同様多くの方が協力して下さり、ほぼ完売しました。
 今年度から売上の半分は災害対策に使うことが法人として決まっており、地域の避難所として必要な物を購入する予定になっています。
 チャリティバザーは売上と地域交流の二つの意味を持っています。それをバラバラに考えるのではなく、売上で地域貢献を進めることが大切です。
 更に今回は地域交流だけでなく職員交流も行えた楽しいバザーになりました。

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H26.10.20

 「仲間作り」〜手紙のワーク〜

 私は毎年職員と面談をしています。特に主任クラスとは年に数回実施しています。
 その際に良く聞くのが「チームのまとまり」についての課題です。
職員一人一人はみな真面目でご利用者に対してもしっかりと向き合えています。
 しかし、それが職員同士になるとどうしても相性や微妙な価値観の相違などが現れる様です。
 基本的にはそれが当たり前だし、色々な価値観の中から学び合い、良いサービスへと向上してくれれば幸いだと思っていますが、チームリーダーとなるとそうは言っていられません。

 そこで、主任会議で一つの提案をしました。それが「手紙のワーク」です。
 やり方は簡単で、複数のメンバーがそれぞれ全員に感謝や良いところを褒める手紙を書き、皆で読みながら交換する、という物です。
 先ずは各セクションでやる前に主任と副主任、施設長、補佐、相談員の9名が3人ずつ3グループに別れて行なってみました。
 手紙を渡す方は相手の良さを再確認でき、貰う方は自分をこんな風に思ってくれていた事に感謝した、という様な感想が寄せられました。
 最後に私から、「今自分のチームをどう思っていますか?一人ひとりに何を伝えたいですか?」と問い、先ずは主任が職員への見方を変えることが大切。という事を共有しました。
 こういうチョットしたゲーム的な方法でお互いの良いところに焦点が定まり、相手を好きになる、そこから相手を大切にするチームが出来ていく。そこに気づき機会を作ることが大切だと思っています。

 この手のワークは山ほど有りますから、どんな手法を用いても構わないと思いますが、職員がイキイキ働ける環境整備としてこれからも楽しく取り組んでいくつもりです。


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H26.10.09

 「美化委員会始動」〜きれいな駒場苑は好きですか?〜

 皆さんはどんな家に住みたいですか?トイレは汚れていても良いですか?ベッドのシーツはシワでも良いですか?ゴミが落ちている床でいいですか?棚に物が雑然と置かれていても良いですか?嫌に決まっています。
 決して駒場苑がそういう状況だということではありませんが、そういう時や場所もあるかもしれません。
 ご利用者は別に豪邸に住みたいとは仰っていません。綺麗で快適な家に住みたいと思っているんです。

 駒場苑は、清掃を専門に行なって下さる方に毎日お出で頂き、居室、廊下、トイレ、階段、デイサービス、各事業所内等を綺麗にして頂いています。今年度からは日曜に各居室を重点に掃除して頂き、年1回だったワックスを2回に増やしました。
 職員も意識が向上し、「誰かがやる」ではなく「気づいたら自分がやる」という事で以前にまして苑内は綺麗になっています。

 しかし未だ不十分です。そこで今年度から「美化委員会」を設置して各セクションから委員を選出し、
@ ご利用者の快適な生活環境
A 職場としてふさわしい環境、整理整頓
B 来苑者が心地いいと思える空間
 というコンセプトで活動を開始しました。とは言え日程が合わなかったり病人が出たりで今年度初の委員会をやっと先日開催出来ました。
 具体的には玄関を花で飾りたい、という事でプランターに花を植えて綺麗にしました。
 今後は委員会を2ヶ月に1回開催し、総合ケアセンター駒場苑内の各所の環境整備に努めてまいります。


 

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H26.10.02

 「小さな幸せ」〜矢沢永吉コンサート〜

 駒場苑の玄関を入ると、右手のホールが暗くなっています。そして聞こえてくるのは矢沢永吉のロックです。
 駒場苑ご利用者のSさんは矢沢永吉の大ファン!
それではっという事で居室担当が中心になってホールにスクリーンを設置して本人のDVDによる「矢沢永吉コンサート上映会」を行いました。

 我々はDVD上映が仕事ではありません。何故ならそれは「介護」では無いからです。という考えの施設が多いかもしれません。しかし駒場苑ではそうは考えません。お一人おひとりに幸せになって欲しい。唯それだけなのです。
 しかし、対象のご利用者が介護を必要としている方ですので「介護を通してその方の幸せを、当たり前の生活を」という目標設定になるのですが、そこにこだわると上記の様な勘違いを引き起こすのです。

 では「幸せ、当たり前の生活」とは何かを考えてみましょう。
私の例を紹介しますと、私は朝ごはんを食べません。お風呂はどんなに酔って帰っても必ず入ります。睡眠は何時に寝ても毎日6時前には起きます。この生活が私の幸せで当たり前なのです。
 これを否定されたら辛いし、誰かに強要するつもりもありません。つまり幸せも当たり前も個人の主観なのです。
 だからこそ一般論では解決せず、集団の中では満たされ辛く、私達職員の一番苦労する点なのです。

 矢沢永吉が好き!こんなに明確な希望はありません。介護は居室からホールまで車いすでの移動くらいです。という事は介護をしなくても要介護者の幸せの実現は可能ということです。
 介護施設だから介護を!ではなく、その方の生活に寄り添えばいいんです。
 私達はご利用者個人の小さな幸せに目を向けて実現していくことをお約束します。


 

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