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H25.08.02

    「納涼祭」〜楽しんだ後には〜

 7月28日に、駒場苑とグループホーム共催の「納涼祭」を行いました。
  毎月清掃やレクリエーションをしてくれている学生ボランティア「しゃふく会」のメンバーも前日準備から当日は浴衣を来て盛り上げてくれました。  

 駒場苑ではくじ引き、ヨーヨーつり、魚釣り、かき氷、ジュース等を楽しんで頂き、グループホームでは、焼きそば、お好み焼き、ホットケーキ、枝豆、冷奴、麦のジュース??等が振舞われました。

 ホットケーキは以前もこの記事で紹介させて頂いた(102歳のI様)が焼いて下さり、 H様はそのホットケーキ一枚一枚に生クリームやチョコでデコレーションして駒場苑に持って行き皆で有りがたく頂きました。  

 例年は、共催とはいえ特に交流はなく同じ日に行なっているというだけで別々に楽しまれていたようですが、今年は特養のご家族にも「グループホームに美味しいものがありますよ」とPRさせて頂き、大勢の利用者様とご家族様がお邪魔しました。  
 
職員も入れ替わりで大勢が伺い、とてもいい交流になりました。  グループホームもまさかこんなに来るとは思ってもいなかったようで、てんやわんやしていました。それも又お祭りの楽しみになったようです。
 
今までグループホームに来たことがなかった特養の職員もおり、初めて会話をしたり、顔見知りになった人もいました。こういう事を通して一体感を育てていくのもお祭りの良さではないでしょうか。

 今までどうだったか?ではなく、これからどうしていくべきか?と考え、こういう交流を奨励しました。
  お祭りですから利用者様と一緒に飲み食いしたり、ゲームをして楽しむ。それでいいんです。
  しかし本来介護という仕事でつながっている職員集団でありますので、このチームワークを生かして更にいい介護を提供できる環境を作っていきたいと思います。

  

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H25.07.22

   「 守るべき者 」 〜ご両親の涙〜

 先日、K職員のご両親が駒場苑にお見えになりました。
 このK職員は沖縄の出身で、学校を卒業後に上京してきましたがその段階では自分の道が見つかっていませんでした。

 そんな時、愛隣会の理事であり、牧師であり、ホッとスペース中原という川崎の福祉事業所の経営者でもある佐々木先生に出会います。   そして彼は教会に通うようになり、愛隣会を紹介されました。   今では若手のリーダー的存在として欠かすことの出来ないスタッフに成長してくれています。

 さて、ご両親は久々に会った息子の成長に驚きと感動をおぼえた様です。 照れ臭そうに笑うK職員、嬉しさに涙を隠せないご両親。

 私は、利用者と職員を守っていこうと考えていましたが、その先に職員の家族がいるという事を見落としていました。
  守るべき者が多い事は大変ですが、逆にそれだけ多くの方に守って頂けているとも言えます。
  ご両親の愛情ある涙が私にそれを教えて下さいました。
 

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H25.07.18

   「総合訓練」〜いのちを守る〜

 7/11(木)の午後に愛隣会全体の総合避難訓練が有りました。  
  駒場苑が発災したという想定でしたので、4階から出火した状況で訓練を行いました。  

 事務所の警報盤がなり、火元の確認を要請する放送を入れ、4階が火元と確認しリーダーを中心に、初期消火、通報、避難誘導を行います。  
事務員は法人に状況報告を行い、応援職員の要請を行う。応援職員は各階に上がって頂き利用者様の安全確保のため全員に防災頭巾をかぶせるなどの協力をして頂く。  

 消火栓による消火が成功した後、利用者様、職員の安否確認を各階の職員が相談員、施設長そして隊長補佐に報告して終了。  大まかには以上のような訓練を行いました。  特に4階では段ボールで作った火元の模型を使うなど、チョットしたことですが臨場感のある緊迫した訓練を実施しました。  

 もし今駒場苑で本当に火事が起きたらどうなるか?57名(ショートステイ2名含む)の利用者様の命を本当に守れるか?  
  私たちは介護を通してその人らしい生活を守っていこうと努力していますが、その前提は「生きている」ということです。 ですので、介護士にかぎらず、私達が何をさて置いても取り組まなければならないことは安全の提供だと考えています。  

 未だまだ足りないところはあるかと思いますが、利用者様の命をしっかり守れる様、こうした訓練や防災機器の点検、取り扱い説明会等を計画的に取り組んで参ります。

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H25.07.09

   「天使の笑顔」〜先生の機転〜

 「一本橋コ〜チョコチョ、た〜た〜い〜て、つ〜ねって」子供たちの元気な歌声が響きます。  
  先週、同じ敷地に有るのぞみ保育園の年中、年長さんが七夕の交流会に来てくれた時の一場面です。  

 七夕の歌と躍りを披露してくれた後、最後に握手をしてお別れする予定でした。
その時保育園の先生の機転で「おじいちゃん、おばあちゃんに一本橋やってあげて〜」
大喜びの子供たち、それ以上の笑顔を見せている利用者の皆様。  
小さくて柔らかい手が私たちの手を取り「一本橋コ〜チョコチョ」 なんて嬉しいプレゼントでしょう!  

 最後に子供たちに手作りのペンダントとお絵描きセットをプレゼントしてお別れしました。
「又来てね〜」「又遊んでね〜」 最後まで笑顔を絶やさず天使達は帰って行きました。

 先生のチョットした機転が全員の笑顔を引き出したんですね。 私たちの役割ってそういうものなんですよね

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H25.07.02

   「お別れ会」〜利用者様に安心を伝えたい〜

 先日、T様が駒場苑でお亡くなりになりました。御主人様のご希望で「看取り」を行いましたが、その後「駒場苑でお別れ会をさせて頂きたい」と申し出が有りました。  

  数日後、業者にお願いをして駒場苑の1階ホールに祭壇を作り、遺影とお花を飾りました。ご遺族10数名がおいで下さり、職員も約同数が入れ替わりでは有りましたが参列しました。  
  全員黙祷で始まり、担当していた介護士2名から故人の想い出を語ってもらい、全員で献花を捧げました。利用者様も短時間交替では有りましたが、同じ階の方はほぼ全員が参列して下さいました。  
  最後に全員で棺に花を入れて故人を美しく飾らせて頂きました。  
  ご遺族と男性職員で棺を運び、最後に車が見えなくなるまで全員で合掌してお見送りを致しました。  
  時間にすると45分位の短い式でしたが、心の込もった素晴らしい会でした。  
 

 今までは、確かにご遺族から要請がなかったとはいえ駒場苑としてもそういう意識はなく、ご葬儀は外の斎場で行うもの。施設長と相談員が代表して参列しご挨拶をするもの。と考えていました。(担当職員も一緒に行くことも有りますが)  
 今回駒場苑の中でお別れ会をやれたことは、きっと故人も喜んでくれたであろうこと。ご遺族に喜ばれたこと。利用者様が多数参列出来たこと。職員が全員参列出来たこと。職員の代表(挨拶)が施設長ではなく担当職員という温かみのあるお別れ会であったこと。駒場苑として死に対する取り組みが一歩進み、本当の意味での看取りが出来たこと。もっと利用者様に喜んで頂きたいと職員が考えてくれたこと等、多くの喜びにつながりました。  

 私たちは生きています。しかし「死は何時か必ず誰のもとにも訪れるもの」です。お年寄りにとってはそれが明日かもしれない。次は自分かもしれないという非常に近い存在としてあります。  
  死の恐怖や不安は「苦痛」と「死んだら一人ぽっちになる」という事ではないでしょうか。  
  お別れ会で綺麗なお顔を拝顔し、こんなに多くの人が見送ってくれる、一人ではないという安心感を、今生きている利用者様にしっかり伝える事は我々の大きな使命だと確信しました。  

 看取らせてくれて有難うございます、お別れ会をさせて頂いて有難うございます。

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H25.06.26

   「一日体験PARTU」〜102歳の笑顔〜

 以前に特養フロア一日体験を実施しましたが、第二弾として6/23日にグループホームの体験を行いました。  
  先ず驚かされたのは、その引き継ぎの細かさです。昨日からの一人一人の食事、水分、トイレはもとより就寝状況、不穏状況、利用者同士の会話に至るまで細かな情報を夜勤者から日勤者へ引き継がれていました。  

 次に驚かされたのは利用者の適切な自由度です。起きる時間や食事時間が本人の生活様式に添って自由なのですが、ある一定の時間になるとさり気なく声をかけ、一日のリズムを作っています。  

 今日の朝食は玉子焼き、ソーセージ、切り干し大根、お味噌汁、ご飯、サラダ、バナナ(もうひと品くらい有った気がしました?)と量はそれほど多くはないのですが品数が多く、色合い、盛り付けがとても綺麗で感動しました。  
  日曜日のお昼ごはんは出前の日と決めているそうですが 「お寿司がいいかしら…利用者」「でも昨日お刺身だったわよ…職員」「釜飯美味しそうね…利用者」「私はうなぎごぼうの釜飯…利用者」「私もそれにする~…全員」という風に和気あいあい皆で話しあって決めます。  

 お風呂も入りたい人が入るけど、何日も入ってないなんて事がないように風呂嫌いな方にも上手に声かけて。便が出そうで出ない辛い利用者と一緒にトイレに入り、お腹のマッサージをしながら一緒にいきみ、「でた〜」と喜びの雄叫び。  

 102歳のIさんは昨日夜遊びしすぎて午後になると船を漕ぎだしました。それも部屋で寝ればいいのに廊下に置かれたソファーです。私は転げ落ちないかとヒヤヒヤしていますがそれでも職員は動じません。  
  リビングでは美空ひばりのDVDを見ながらお茶を飲んで居る。何故かいつもお部屋で過ごされている方が、見慣れない珍客見たさ?にずっとリビングにいて下さる。

  お茶を飲んだ後片付けを手伝って職員に怒られました。「食器を持って台所に来ることがリハビリになるので敢えて手伝わない様にしている。」と!分かってはいてもついつい自分の分だけ下げるって良心が痛むんですよね。そういう心の痛みも職員はいつも背負ってるんですね。  

 夕方帰る私に皆さん笑顔で挨拶をしてくれ、何故か泣きそうになり、まるでこの世界に入ったばかりの二十歳の自分に戻った感じがしました。  

 翌日お礼に伺うと、102歳が笑顔で「ここに座んなさい」と自分の横の椅子を示してくださりコーヒーを頂きました。何にもおやつは出ませんでしたが(笑)102歳の笑顔は何よりのご褒美として私の心を満たしてくれました。

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