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H25.06.17

  「伊藤武子様との別れ」〜駒場苑の看取りとは〜

 去る6/10に駒場苑最長寿で100歳の伊藤武子様がお亡くなりになりました。  実は、伊藤様は一年以上前から体力が低下し、所謂「老衰」で看取りの状態でした。しかし何度も復活され、その生命力に驚かされ、皆で喜びあいました。 そして伊藤様は我々の期待に応えて下さり、先月100歳の誕生日をお迎えになりました。その日職員皆でお祝いを致しました。

 しかし、それが伊藤様の命の限界であったようでした。永年住み慣れた駒場苑のご自身のお部屋で職員に見守られながら天に召されました。

 我々の仕事は介護です。本来であれば亡くなればそこで介護の必要もなくなり、後はご遺族や福祉事務所にお任せします。 しかし駒場苑ではその後のご葬儀のお手伝いや通夜、葬儀への参列等亡くなられた後の「死」に対してしっかり向き合います。
  6/14は施設長、相談員、フロア介護士2名、栄養士の5名でご葬儀を執り行い、伊藤様を偲びつつお見送りをさせて頂きました。

 100歳のお祝いとご葬儀を職員に囲まれて、とても幸せそうに見えたのは私だけでしょうか?  
  一世紀に及ぶ人生を歩まれた伊藤様と、その最後の時に心を込めて演出してくれた職員に心から敬意を表します。
     

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H25.06.10

  「介護の力と機械の力」〜機械浴撤去と電動ギャッジベッド搬入〜

 駒場苑では、7つのゼロへの挑戦と題して、利用者に当たり前の人間らしい生活を取り戻して頂く取組を行なっています。

 その一つに「機械浴ゼロ」があります。ストレッチャー(人が寝ながらお風呂に入る車両付ベッド)に裸で寝せられ、安全の為という理由でベルトで拘束され、湯船の出入りをモーター音のする機械に任せる。そんな入浴は、機械で体を洗う作業であり、心安らぐ入浴ではありません。

 駒場苑では、元々50名中42名が檜の個浴(一人用の桧風呂)に入って頂いていましたが、どうしても身体的に難しい方だけ機械浴でお入り頂いていました。 この度その機械浴の設備を全て撤去し、大きな2〜3人が入れる檜のお風呂に、同じく檜の洗身台を特注で作り、二人の介護士の手でお風呂に入って頂くシステムに切り替えました。
  お陰さまでご本人やご家族、他施設の皆様から大変好評を得ております。

 話は変わりますが、55名分の全てギャッチベットが有り(上半身が起き上がるタイプのベッド)そのうち18台が電動のギャッチベット、残る37台は手動式でした。 足元のハンドルを屈みながらクルクルと回して高さ調節をします。
 
職員の腰痛の原因にもなり、体制が辛いので利用者の安全を確認することが困難でも有りました。 そこでこの度、全てのベッドを電動に切り替え、利用者のお顔を見ながら笑顔でベッドの高さ調整をさせて頂けるようになりました。  

 介護を通して利用者様に幸せになって頂きたい。これが私達の想いです。 その実現のために介護士の技術と設備の活用。どちらも大切だと思っています。

     

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H25.06.03

   「一日体験」〜やっぱり現場が好き〜

  6/2(日)に私の特養フロア一日体験を実施しました。 きっかけは、昨年度リーダー面談の席上「何か要望は有りますか」との問いかけに、Tリーダーから「施設長と補佐に現場を知って欲しい」(補佐として異動してきて数ヶ月後です)と言われたんです。
  それを今年度始めに検討し周りに影響の無い日曜日に、提案したTリーダーのフロアで行う事になりました。

 特養の現場は確かに忙しく、食事介助の時が唯一座れる位で後は立ちっぱなしの動きっぱなし!
 でも、絶対に走らないし大声を出すこともない。だから利用者はゆったりとした時間を過ごされているんです。親バカ感覚ですが、駒場苑の職員はすごいなぁと思いました(笑)

 施設長になって、その職責からどうしても現場と離れがちになり、その埋め合わせとして毎朝の挨拶をしたり、食事介助の補助をしてきました。
  しかし、一日体験をしてハッキリ分かった事は「やっぱり現場が好き」という事でした
 来週はデイサービス、再来週はグループホームの体験を予定しています。これも今から楽しみです。

 体験当日の帰りに別のフロアのIリーダーから「自分達のフロアには来月来るんですか?」と悪魔のような嬉しいお誘いが!!
  分かりました、この際ですから全フロア(後2フロア)やりましょう。  
  どうせなら突然行ってビックリさせるのも良いかなぁ等とイタズラ心が沸いてきました。
  この記事を読んだ主任とリーダーは覚悟してください(笑)

 

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H25.5.27

   家族連絡会に参加して〜感動の再会〜

 5/25日に「目黒区特別養護老人ホーム家族連絡会」の交流会に出席してきました。
  区の課長係長、議員、区内特養の施設長、ご利用者のご家族やOBの皆様等、約25人程が集まっておりました。
  内容は、区内高齢者の状況報告や各施設の報告、家族からのご意見等多岐にわたりとても有意義でした。
 
  駒場苑の報告では、隣人愛の具現化を実践する事をお伝えし、具体的な取り組みとして7つのゼロへの挑戦を柱にしたサービスと55床による経営改善、職員体制の充足について話させて頂きました。  
  その中でも私はバカの一つ覚えで「駒場苑は日本一の介護施設を目指します」と広言し、周りからは一部失笑、大半はポカン、とされた様に感じたのは私だけでしょうか(笑)

 私が愛隣会に入り、最初に担当したのが「愛隣会毎日食事サービス」という事業でした。区内の高齢者40名に毎日昼食のお弁当をお届けするんです。今でこそセブンイレブンでもやるくらい民間参入も盛んですが当時は区内唯一の事業所でした。
  Sさんに出会ったのは今から22年ほど前、私が22歳の頃です。少し認知症のお母様と二人暮らしで、お昼のお弁当を取っていらっしゃいました。
  事前訪問、嗜好調査、配達補助等で何度もお会いし、その度にジュースやお菓子を頂いたのを記憶しています。その後この事業は民間に移管し平成14年に廃止となりました。 そのSさんのお母様が区内の特養に入っていた関係で交流会に来ておりました。私は一目で分かり、自己紹介で名前を伺い確信しました。
  閉会後お声を掛けさせて頂くと、Sさんも覚えていて下さり、予期せぬ感動の再会を果たしました。

  この仕事を永くやっていて良かったと実感した瞬間でした。

 

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H25.05.20

  「家族懇談会」〜より良い関係を目指して〜

 先週末、特養駒場苑の家族懇談会を行いました。 参加者役30名と6割の参加率はすごいと思いました。
  当日は施設長交代の挨拶として、今後の経営方針の説明(ホームページ4/1挨拶参照)職員紹介に続き、ソフト食導入計画、機械浴撤廃、看取り、人事採用状況、サービス評価結果報告を行いました。

 会の中で、各フロアリーダー3人に挨拶をしてもらいました。私は一人5分で熱い想いと感動、最後に笑いを盛り込む様に指示しました。ムチャな話と言われましたが、それぞれが自分の経験や利用者様への向き合い方を一生懸命語る姿に感動しました。
  ご家族様も私の話なんかより余程真剣に頷かれていたのが印象的でした(泣)

 盛り沢山な内容に予定時間を大幅延長してしまった事は大変反省しておりますが、 しかし、こういう会お決まりの一方通行の報告ではなく、沢山の質問や意見を頂けた事がとても嬉しく思いました。

 最後に、「駒場苑にも家族会をつくって欲しい」というご意見も頂きました。第三者評価でも同様のご意見が有り、区内6特養中、家族会の無い、又は何も活動していないのは駒場苑だけと伺いました。ご利用者様の幸せを一番願っていらっしゃるのは間違いなくご家族だと思います。そのご家族との連携を深める意味で、家族会設立にも前向きに検討して参ります。

 なかなか皆様に直接お話する機会がございませんが、今後もこの紙面を含め、機会があれば駒場苑の取り組みについてもご説明していきます。
  今後とも、ご家族、地域の皆様、関係機関のご協力を頂きながらより良い駒場苑になるよう職員一同心新たにして参ります。

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H25.05.13

   「私の日課」〜自分との約束〜

 先回まで二度にわたり自己紹介をさせて頂きましたが、少し補足を致します。

 駒場苑は通称「総合ケアセンター」と言われ、特養の他にショートステイ、デイサービスセンター(デイサロン☆こまば)グループホーム(グループホームこまば)居宅介護支援事業所(ケアプランセンターこまば)の5事業所を経営しております。ですから私はこの5事業所の管理をさせて頂いています。  
因みに、私はケアマネージャーとして24人の担当も持たせて頂いています。

そんな私の日課は・・・

毎朝7:50に出勤して各種日報に目を通し昨日から今朝までの確認をします。
8:15から特養とショートステイのご利用者様へ朝の挨拶と夜勤職員へ「お疲れ様」 今日の勤務職員へ「今日も一日お願いします」の一言。
8:25からデイサロン☆こまばの朝礼に出て今日の予定の確認。
9:00から特養の朝礼で各セクションの予定の確認。
9:30からグループホームこまばの利用者様と職員へ特養と同じく一言ご挨拶。
9:45からケアマネとして同法人内の養護老人ホームにいらっしゃるご利用者の デイサービスのお迎えを致します。

  こう書きますと、忙しそうに感じられるかも知れませんが、施設長として当たり前の大事な仕事だと思っています。 又こういう事を自分との約束事にしています。そうして日課になってしまうと出来ない日(週に1日位朝からの出張などで出来ない日があります)は気分が悪くなるから不思議です。

 毎日の職員、利用者様との関わりで私自身の学びと成長?も沢山有り、次回以降はそんなエピソードもご紹介致します。

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