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H28.04.16

 「ゴマすり」〜おふくろの味〜

 一昨年まではフロアー、デイサービス、グループホームへ朝の挨拶に伺っていたのですが、昨年は諸事情が有り殆どできませんでした。
 しかし今年度から復活(実際毎朝とは行きませんが…)させる事にしました。
 先日、グループホームへ行き、いつもの様に朝のコーヒーを御馳走になっていた時の事です。

 職員のNさんが
「Hさん、料理に使うので胡麻をするのを手伝って下さい」
「良いですよ。私にできるかしら」
そんな会話から、目の前でゴリゴリゴリ!Hさんの手慣れた仕草に私も見とれていました。しかもゴマのいい香りが食欲をそそります。
「疲れたら他の人に変わりますからムリしないでくださいね。」と先程のN職員。するとHさんと私の目があった瞬間、す〜っとすり鉢を私の目の前に!
なるほど、交代要員に私も入っているんだ。でも何やらそれが嬉しくて、私もゴリゴリゴリ!
それを見ていた職員は、笑いをこらえたり申し訳無さそうだったりと、それぞれの反応。それが又楽しくて(笑)
しばらくしたらHさんが
「疲れたでしょう、私が替ります。」と又ゴリゴリゴリ!

すりゴマを買ってくればそれで済む事ですが、ご利用者の昔ながらの生活を大切にする、それを皆(私も仲間に入ってます)で協力して作業する。
一見無駄のようですが、きっと今日の胡麻和えはスーパーには売っていないどこか懐かしいおふくろの味がしたことでしょう。

 

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H28.04.01

 「新旧入れ替わり」〜苦しみから希望へ〜

 年度末、駒場苑の介助員として3年勤務してくれたS職員が退職しました。駒場苑が完全個浴になった平成25年から入浴の補助職員として勤務しておりましたが、その人柄やスキルの高さからいつしかフロアーのスタッフとして勤務する日もあり、新人教育なども行ってくれるようになりました。
 しかしS職員には大きな夢が有ったんです。それは「牧師になること」です。
その為の学びを続けながら駒場苑で勤務しておりましたが、いよいよ本格的に夢に向かって進む時期が来たということで、退職されました。
 
最終日、仲の良い仲間が近所のタイ料理屋さんからお弁当を頼み、昼食をともにしました。幹事が発注を間違えお弁当が一つ余ったということで私もご相伴に預かりました。しかしこれが大失敗でした。
 私はそもそも胃腸が弱いので刺激物は食べられないんです。ですからアジアンチックな料理は食べたこともなく・・・
 しかしS職員との最後の食事、せっかく声を掛けてもらったんだからと、本場のカレーと肉料理、生春巻き等を完食しました。(元々職場で注文していた鶏
肉のマーマレード煮も食べました)
 その結果、数時間汗が止まらず、午後に年度末で事業所へ挨拶に伺う予定にしていたのですが、途中で3回もトイレに駆け込むという最悪な状況に陥りました(泣)
 S職員との別れの感傷に浸りつつ、「幹事が数を間違えさえしなければこんな事にならずに済んだのに」とK職員(幹事)に恨みを覚えた一日でした。

 3月31日の胃腸の苦しみは胃薬の大量摂取のおかげで何とか納まり、4月1日は快適な朝を迎えられ、法人の入職式に臨みました。
 昨年4月2日以降法人で採用した職員は33名、内駒場苑グループは9名の新規職員を迎えています。入職式では理事長の訓示の後、各自自己紹介へと進み、その彼らの初々しい姿に、26年前の自分を重ね
「一緒に頑張りましょう」と心でエールを送らせていただきました。

 S職員という駒場苑にとって大事な人材(人財)を失ったことは大きいですが、沢山の人財の種が入ってきました。彼らが今後どのように成長し、どの様は花を咲かせ、実をつけるか?とても楽しみです。


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H28.03.26

 「事務所もリフレッシュ」〜栄養士を迎えて〜

 駒場苑の事務所は、私と補佐(現場に入っていて殆ど寄り付きません)相談員と事務員2名の計5名。それにボランティアコーディネーターが非常勤で週2〜3日というのが通常です。とは言え6事業100名近い職員がいる「総合ケアセンター駒場苑」全体の事務を管轄していますので日常ひっきりなしに人が出入りします。この事は風通しや明るい雰囲気、情報の円滑化などの観点からとても良いと思っています。

 話を変えますが、看護師さんって基本医務室に居ますよね。では栄養士さんってどこに居ますか?これは事業所によって結構違うんです。
 私達のような福祉施設では調理場に隣接する「栄養士室」にいることが多く、これは直営であったり、調理員の人材不足から栄養士も調理業務を行うという前提が有るからだと思います。反面、学校や病院、保育園等では委託が進み、役割分担がハッキリしていることから離れた場所に栄養士室が有ったり、スペースが取れない小規模事業所は、事務所内にそのデスクが置かれていることが多いです。

 さて、駒場苑は委託では有りますが以前直営で行っていた時の名残で調理室に隣接して栄養士室がありました。しかし一人でいるより皆で相談しながら仕事をした方が効率が良いという判断から栄養士さんを事務所に迎え入れることにしました。
 そんなに広くない事務所なんですが、レイアウトを変更したり、書庫の整理をしたり、楽しく片付けていつの間にかスペースができていました。

 来年度、委託業者の担当者変更や経口維持加算の取得、新たな食形態の検討等、食に対する取り組みが期待されている中で、栄養士一人に任せるのではなく、栄養士を中心としてチームでこれにあたっていきたいと思っています。

 今までより更に明るくパワーアップした事務所になります。このメンバーでどんなチームが出来ていくのか、今から楽しみです。

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H28.03.15

 「娘の結婚式」〜有り得ないことだらけ〜

以前にもこのblogで話したことがありますが、3月5日に娘が結婚しました。
彼は良く家にも来て一緒に飲んでいたので、人柄も良く分かっており父として文句ない青年で嬉しく思っています。

問題は結婚式及び披露宴の内容です。
そもそも大晦日に「披露宴の司会はお父さんがやって!」と言われ、有り得ないと思いましたが、可愛い娘の為に引き受けました。
それから全く打ち合わせもなく当日の朝「二人のプロフィールも司会がやって!」と言われましたが、娘の事はわかっても新郎の人生など知る由もなく。娘から聞き取りをして原稿を作ると言う有り得ない朝の一幕。

会場に着いて、両家の紹介、写真撮影と進みそこでふっと「披露宴の司会しか聞いてないけど結婚式ってするの?」と聞いたら、「当たり前でしょ、その質問有り得ない!」と叱られました。だって誰も教えてくれなかったんですもん。

ここまではつつがなく終了後、披露宴が始まり「司会の新郎の父です。なぜ私が司会なのか戸惑っております」との挨拶で会場の笑いを取り「掴みはOK 」
何時もは緊張するのですが、今日は全く上がらず我ながら良く出来たと思っていたところ「ここで司会の交代です」のアナウンス。実はここで娘からの「感謝の手紙」朗読でした。
愛する娘からの手紙にはやはり心を打たれ、思わず号泣ですよ。そして手紙を渡しに来た娘に泣きながら抱きついてしまい、後で皆から「そんな父親見たことない、有り得ない!」と怒られてしまいました。だって無意識にしちゃったんだから仕方ないじゃないですか!

こんな感じで、有り得ないことだらけの忘れられない心のこもった良い結婚式でした。とは言え娘は未だ学生、その日も家に帰ってきて、今も未だ家にいるので、嫁いだという実感が湧きません。
近々娘が秋田に行きますが、そうしたら私はまた抱きついて「有り得ないっ!」と怒られるのでしょうか?
それも楽しみです。

 

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H28.03.02

 「改修工事開始」〜見た目より中身を重視〜

 7月の紙面でもご紹介しました、区民の方からのご寄付を財源とする駒場苑の改修工事がいよいよ始まりました。
 駒場苑も築26年を経ており、様々な改修が検討に上がりましたが最終的には以下の3点になりました。
1、非常用電灯バッテリー改修
 居室や廊下に災害時停電になっても数時間電気がつく非常用電灯が有るのですが、そのバッテリーが切れており、万一災害時に真っ暗になる恐れがありますので、ご利用者の安全のためにバッテリー交換を致します。

2、給水管改修工事
 給水管が劣化しており、上層階では水圧が弱く流れない状況も見られます。今後管が詰まるようなことがあれば食事、お風呂、トイレといったご利用者の生活に大きな影響を与えかねないので、給水管の交換を行います。

3、排水整備改修工事
 排水管も老朽化しており、給水管と同じ様な懸念が有ります。しかし調査した結果給水管ほど劣化が進んではいないということで、配管の洗浄を行います。

 工事の内容的に、改修が終了しても見た目は殆ど変化が有りません。しかしこういった基本的な内部改修を行うことで建物を永く安心して使うことが出来ていきます。

人間も同じで目に見えない内面を磨いておくことで、健康で幸せな人生を送ることができるのだと思います。
不摂生な私にできることといえば、毎日体の中をアルコールで消毒することくらいでしょうか(笑)

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H28.02.23

 「後輩の結婚」〜何故私が?〜

 数年前に、愛隣会内の障がい施設でボランティアをしていたOという学生が
「高齢者にも興味がある」という事で見学に来たことがある。それ以来、本を紹介してくれたり勉強会に誘ってくれたりという関係が続いていた。
 彼女は向学心が旺盛で、当時も日本大学に席を置き福祉の学びを深めながら研究論文を書き、学会発表をしていましたが、行き詰まると夜中にメールが来ることがしばしばありました。このメールが曲者で、ガラ携で1mくらいスクロールしても終わらないくらいの長文には何度も泣かされました(笑)
 
ある時期からそのメールが来なくなり、嫌われたかな?と寂しく思っていたところ
「彼氏ができました。一緒に食事に行きましょう」と連絡があり、紹介してくれました。
 それから数年が経ち、先日二人は目出度く結婚しました。
 最初はメールと招待状で「結婚式に来て下さい。」
 次はメールで「挨拶をお願いしたい。」と言われ、最近の二人の様子も知らないので3人で食事をしながら近況報告や昔話で大いに盛り上がりました。
 
しかし、その後メールで「主賓の挨拶をお願いします。」と来た時には驚きました。だって当日の来賓に、彼女がボランティアをしていた、当時のK施設長が来るんですよ!
 当日そのK施設長に
「若輩者の私がKさんを差し置いて挨拶するなんて、、、」と冷や汗を書きながらお詫びをしていたら
「私に依頼が来たんだけど、あなたの方が良いと思って推薦したのよ。受けてくれて助かったわ。」と!
 ホッとしていいやら、泣きたくなるやら?
 
当日は、エジソンは電球が光る実験に2万回失敗した事をある人に言われた際、「私は『これでは電気は点かない』ということを2万回発見した」と言ったそうです。その話から、「結婚生活において起きる全てのことは幸せというゴールへの道のりです」という話をして何とか切り抜けました。
 挨拶しながら、再来週の娘の結婚式の司会依頼を思い出し、複雑な心境でした(笑)。


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