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H28.01.26

「上智の授業」〜最後にできることは?〜

 駒場苑にはいくつかの学校が介護の実習に来ており、上智社会福祉専門学校もそのうちの1校です。
 以前、実習担当の先生から
「各職種について教えてくれる先生はいるが、多職種連携の実際を教えてくれる人がいない。駒場苑は職種もさることながら総合ケアセンターとして事業所間連携もできているのでうってつけです。是非、非常勤講師を引き受けて下さい」と言われ、この1月一ヶ月間のみ私が授業を行うことになりました。
 
今までも、小学校の「職業人の話」中高生の「クリスマス特別授業」大学の「実習前オリエンテーション」介護職員初任者研修の授業、その他一般の見学や研修生に対して話したことは有りますが、それは全て単発の講義でした。今回の様に4回連続で流れのある講義は初めてでしたのでどういう構成で進めたら良いか、非常に悩みました。
 1回90分ですので45分ずつに分け、初回は自己紹介と駒場苑の紹介&福祉とは?という基本的な事、又は私の考え方を伝えました。2回目は各職種連携の駒場苑での実例を話した後、学生一人ひとりに感想や意見を述べてもらいました。3回目はもう少し大きく施設として困難事例について家族や職種間で協議した事例についてグループディスカッションを経て自分たちなりの解決を考えてもらい、それと実際の施設が取った判断とのすり合わせる授業を行いました。
 どの授業も「これが答えだ!」ということではないので、自由に考えや意見を述べてもらい、中には私の方が教わる様な意見も出て、とても勉強になっています。
 回を重ねるごとに、終了後質問や意見を言いに来てくれる生徒が増えているのも嬉しいです。
 
次回が最終回、今までの集大成として、困難事例を提示し、学生にグループを作ってもらい、それぞれが当事者、家族、ケアマネ、介護士、看護師などの役になりきって担当者会議を行ってもらおうと思っています。
 たった4回、たった1ヶ月ですが、授業を通して何か心に響く物を残してあげたいと思い、事例の精査や進め方の工夫を考えています。
 
最後の日、私は泣いてしまうかもしれません(泣)。大きめのハンカチを持っていくつもりです(笑)。

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H28.01.15

 「娘の結婚」〜何故私が?〜

 大学四年の娘が、卒業前の3月に結婚することになりました。
 相手は大学の一つ先輩で、秋田のJRに勤めています。学生時代から付き合っており、我が家にも何度も遊びに来て一緒に酒を飲み、酔いつぶれて泊まっていくという付き合いをしてきた楽しい青年です。

 娘はいつの間にか秋田の損保会社に就職を決めてしまい、ある日彼から
「ご両親に話があります。」と言われ4人で食事をしました。その席で
「お嬢さんを秋田に連れて行きたい。それに当ってはしっかりけじめを付けたいので結婚させて下さい。」と男らしく申し込まれたので、こちらも
「良いよ。では、かんぱ〜い」と答えたら、返事が軽すぎると家内と娘に怒られました。

 娘を嫁にやるのは父親として寂しいですね。と良く言われるのですが私は全然寂しくないんです。それよりも私の面倒を見てくれる人がいなくなって生活が不便になるのが困るだけです。
 私は方向音痴なのでどこかに出かけると必ず迷子になります。それがわかっている娘が私の携帯に電車とその時間、駅から目的地までの行き方を送ってくれたり、遅く帰った私のご飯を温めてくれたり。

結婚式は二人の希望もあり、両家の親しい者だけで簡素に行う事になりました。総勢30〜40人くらいだそうです。
暮れに皆で食事をした際に
「お父さん、当日の司会お願いね!」と言われ、ハァ?です。確かに以前そんなことを言われて気がしますが、当然冗談だと思っていました。新婦の父が披露宴の司会って聞いたことあります???
しかし、もう皆にも了解取ったし決めたことだからよろしくね。と言われてしまい、結局司会をすることにしました。
今からこの調子でどうなることやら、不安も一杯ですが娘の結婚式、楽しみたいと思います。


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H28.01.01

 「あけましておめでとうございます」〜実のなる年を期待して〜

  新年あけましておめでとうございます。
 2016年の干支(えと)は申(さる)ですが正確には丙申(ひのえさる)です。丙は「明らか」という意味があり、申は果実が成熟して行って、固まって行く状態を表しています。
2016年は「形が明らかになってくる」、「実が固まっていく」ということですが、具体的にはどういうことでしょうか。
 
駒場苑は昨年職員の退職が重なり、採用が追いつかず、やっと採用した職員が連絡もなく辞めてしまうといった人材難に見舞われました。しかし後半から採用方法や教育方法の見直しを図り、良い方々が定着してくれています。
 きっとこの職員たちが介護士として成長し、良いサービスが提供できる様になっていくことでしょう。
 
デイサービスは昨年新たな加算取得や職員の役割分担などシステマチックな体制作りに取り組みました。今年はその結果としてご利用者の笑顔が増えていくことでしょう。
 
グループホームは昨年ホーム長が替り、地域密着として地域交流や会議、ケアプラン会議の見直し、職員の有給取得などを行いました。それに伴い地域や家族との連携が一層深まっていく事でしょう。
 
ケアプランセンターは昨年7月に駒場苑2階から氷川ホーム6階へ事業所を移転しました。電話や来客応対、買い物注文など全て自分たちでやらなければならなくなり大変だとは思いますが、その分本当の意味で自立した事業所として確立されていくことでしょう。
 
訪問介護ステーションは地域に向き合い、在宅のお客様の確保に努めました。しかしそれを支える組織と人材に苦慮しています。今年新たに職員を増員し、安定感のある事業所として更に発展していくことでしょう。
 
この様に、総合ケアセンター駒場苑は全事業所が昨年様々な種を巻きました。今年はそれが芽を出し花が咲き、実がなる年になる事を期待しています。


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H27.12.24

 「恩師の墓参り」〜白猫の導き〜

 私は中学時代バレーボール部に入っていました。しかし体を壊し、仲間との関係も悪くなり辞めてしまいました。
 中学3年の時、T先生が赴任されてきました。T先生はバレー経験がないのに顧問になり、部の立て直しに尽力されていました。
 卒業を前にして、最後の市民大会に卒業生チームとして男子バレー部も出場することになり、T先生から
「部活に戻ってこいよ」と誘われました。しかし
「自分が辞めた後で後輩がレギュラーになりチームを作っているのに、最後の大会だからとノコノコ戻ることは出来ない。それではその後輩やチームの仲間に申し訳ない。」と断りました。
「バカ野郎、レギュラーじゃないよ、玉拾いだよ」先生は私の気持ちを汲んでそう言ってくれたんです。その一言で戻るハードルが低くなり、チームメイトに
「球拾いで協力させて欲しい」と伝え部に戻ることが出来ました。結果、後輩は来年も出れるから、とレギュラー辞退の申し出が有り、最後の大会は仲間と一緒に出ることが出来ました。
 T先生とは卒業後もお付き合いをさせて頂いていましたが、お互い多忙になり、ここ10年位疎遠になっていました。
 先日後輩から連絡があり、先生が既に亡くなっていると聞かされました。あまりのショックに翌日は仕事も手につかない状況でした。
 先日、後輩に聞いたお寺にお参りに行きました。聞いた場所を何度探しても見当たらず、途方に暮れていましたところ一匹の白猫が現れました。近寄ると逃げるのですが、私が歩くと付いてくるんです。そして塀の上に登って歩き始め、あるところで止まってじっとこっちを見ています。なんだろうと思い近づいたところ、T家の墓がそこにありました。塀を見るともう白猫は居ません。きっと先生が私を案内してくれたんだと思います。
 暫く墓前に手を合わせ、先生との出会いに感謝して帰宅しました。
 そういえば先生の実家に白い猫が居たのを帰りの電車で思い出しました。

 

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H27.12.19

 「駒場苑流クリスマス会」〜手作りの良さ〜

 12月17日に、駒場苑でクリスマス会を行いました。
 例年は牧師にお出で頂きクリスマス礼拝を行い、別の日にお楽しみ会を行っていました。しかし牧師先生がご高齢のため引退の相談があり、これをお受けすることにしました。
 そこで職員で話し合いを持ち、自分たちの手作りクリスマス会を行うことにしました。
 先ず、礼拝とお楽しみ会を一緒にする。昨年までは一階のホールに集まって礼拝をしていましたが、今年は各階で礼拝とお楽しみ会を行う。
プレゼントは特にご利用者から希望があるわけではないので廃止して、美味しいケーキを召し上がって頂く。外部から牧師を呼ばず、職員のクリスチャンを中心にミニ礼拝を行う。
 以上のように変えて駒場苑流のクリスマス会を企画しました。

 その結果、お食事はクリスマスらしい洋風のメニュー、ケーキは近所のイルビニエという美味しいケーキ屋さんの特性ケーキを召し上がって頂き大変好評でした。
 ミニ礼拝も黙祷、聖書朗読、祈祷、賛美歌でおよそ5分と短時間で終わり、ご利用者の負担も少なく良かったと思います。お楽しみ会はご利用者のT様が毎日練習を重ねた「もろびとこぞりて」の演奏からボランティアの黒岩さんのハーモニカでクリスマスソングを歌い大盛り上がりでした。
 
職員は私をはじめ、皆でサンタやトナカイの格好で各階を回りました。普段と違う雰囲気にご利用者やご家族はとても喜んで下さいました。
 皆で作って皆で楽しむ。これが駒場苑流です。

 

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H27.12.08

  「バスの運転手」〜プロの一言〜

 今日の朝バスに乗り、たまたま開いて空いていた入り口すぐの一番前の席に座り本を読んでいました。
 すると突然急ブレーキがかかりバスの中がざわつきました。前を走っていた車が急な車線変更をしたようでした。運転手さんが
「ご迷惑をお掛けしました。安全のため急ブレーキをかけることが有りますのでお気をつけ下さい。」とアナウンスをして赤信号で止まっていたところ、
ドンドンドンっと運転手側の窓ガラスを叩く男の人。
 どうやら先程の急ブレーキの際、バスの後を走っていた車の運転手。
「危ねーだろ!何考えてんだ、このヤロー!」
「すみません。前の車とぶつかりそうになったので安全のための急ブレーキでした。」
「ふざけんじゃねーぞ」
「すみません、今後気をつけます」
 そうこうして信号も変わり、その男性も車に戻り危険な急発進で行ってしまいました。
 しかしバスの中は騒然とし、ザワザワ感が有ります。一人の男性客が
「何だ、あの男!」とイラつきを口に出した途端、運転手が
「朝から嫌な思いをさせて申し訳有りません。お仕事、学校笑顔で行ってらっしゃい」とアナウンスをしました。
 乗っていた客は何となくホッとした感じでバスの中は和やかな空気に変わりました。
 降りるとき、イラつきを口にした男性が運転手のところに来て
「さっきはすみませんでした」
「皆さんのお気持はよくわかりますが、バスに乗っていただいたお客様の安全と快適さには運転手として私に責任がありますので」
 そんな会話を聞きながら、いつの間にか嬉しい気分になっていました。
 足取りも軽く駅につき、ハっと気がついたらバスに手袋を忘れてました。いい事が有った後には落とし穴が待ってるもんですね。

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