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H27.07.14

「中規模改修工事」〜ご寄付の活かし方〜

 先日目黒区役所の高齢福祉課より1本の電話がありました。
「駒場苑で改修の予定はありますか?」突然のことでどう答えていいかわからず返答に給していましたら、
「区民の方が遺産をご寄付して下さり、その方のご意向で高齢福祉に使ってほしいと言われました。区内で検討した結果区内の民間特養3施設に2,000万円ずつ配分することにしました。ついては今年度と来年度で建物改修使って下さい」という説明でした。
 駒場苑は平成元年の開設以来、空調設備の改修や増床工事は行ってきましたがそれ以外の設備には殆ど手を入れておりませんでした。そこで法人、設計士と緊急協議を行い、以下の改修を暫定では有りますが計画しました。

1、電気整備改修工事
 以前はパソコンも1台しか無かったですが、現在では20台近くもあり、又デイサービスも当時は10数名のご利用が現在では多い時は30名を超えます。皆がパソコンを使い、デイのご利用者がお風呂上がりにドライヤーをかけるとブレーカーが落ちて大騒ぎという事態が日常的に起きています。

2、給水整備改修工事
 地下にある給水ポンプと屋上の高架水槽等が老朽化しており、繰り返し修理をしていますが部品供給が出来ない恐れも出てきております。

3、排水整備改修工事
 排水管も老朽化しており、流れの悪い箇所が出てきております。

4、空調整備改修工事(加湿機能)
 冬場に加湿器を設置していますが、機器の故障、置き場、メンテナンスなどに苦慮しています。

 以上のような理由から上記4点については何とか手をかけたいと思っております。
又、給湯関係や全体の建設関係など予算や期間の関係でどこまで出来るかは今後精査していきますが、ご利用者の生活の向上に直結するインフラ工事をしっかりとさせて頂きたいと思っております。

 

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H27.07.06

 「壁ドン骨折」〜楽しい宴の後に〜

 「やっちゃいました〜」と笑顔で出勤してきた看護師のY。何かと思えば右手に包帯を巻いています。指は芋虫が背伸びしたように浮腫んでいて、一目で骨までいったと思われる状況でした。

 ご家族で食事をし、軽〜くビールをジョッキで10杯位飲み、いい気分で帰ったところで玄関前のプランターにつまづき、転びそうになったところで右手を壁にドンっとついてあわや転倒を免れたそうです。
 当然ながら翌日右手は痛む、しかし本人は昨夜のことは覚えてない、一緒にいたご家族に状況を聞きやっと理解したという顛末。

 結局仕事に来たものの午後に休みを取り病院に行ったところ右手橈骨にヒビが入っていたようです。
 翌日、前日よりも更に痛々しく右手を固定されて出勤してきたY看護師は
「じゃじゃ〜ん、壁ドン骨折だ〜、シュッワッチ」と何故か楽しげに出勤。
 1週間経った今では
「左手が器用になった(笑)」とこれ又何故か喜んでいる始末。
 しかし実際に痛みがあるのも事実、業務に一定の差し障りがあるのも事実、仲間の看護師にサポートしてもらいながら仕事をしています。明るく振る舞ってはいるものの本人も大いに反省している様子??

 辛い時、苦しい時に笑顔が出せるか?仲間が苦しんでいる時当たり前のように手を差し伸べられるか?簡単なようで実は難しく、たった一言の愚痴が相手を傷つけたり、お互いの関係にヒビを入れてしまう事がよくあります。
 そういう事を全て理解して明るく振る舞うY看護師、さり気なくサポートしている他の看護師、それをいじって笑っている職員。それでいいんだと思います。

 とは言え、職員が怪我をしたらそのツケはご利用者に回ってしまう恐れがあります。早く回復してくれることを皆が望んでいます。
 そして二度とこの様な事が無い様、気をつけて欲しいというか、厳重注意です!

 

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H27.06.23

 「4日間の戦い」〜勝利の要因は?〜

 辛く苦しい4日間でした。しかしようやく今日その戦いが終わり、爽快感と脱力感が私を包んでいます。

6月19日の朝は何時も通りでした、その後じわじわとアイツが迫って来たのです。
お昼ご飯にピラフを食べ、夜は他施設職員との懇親会。
6月20日の昼はぶっかけうどん。
6月21日の昼は家族で鎌倉に出掛けてハムステーキとチーズにビール&ワイン、夜は父の日でお寿司他豪華な料理&ビール。この辺りでさすがの私もヤバイと気がつきました。
6月22日の朝、普段は食べない朝ごはんを松屋で食べ、昼は豚カツを胃にぶちこみました。上から押し出すしかないと考えました。名付けて「ところてん戦法」、しかし夕方になっても奴の優勢は変わりません。こうなると男の意地で、闘志が沸いてきます。夕方地域の若手と食事会があり、店でもひたすら食べて飲む、名付けて「暴飲暴食戦法」。
これでもアイツはギブアップして来ない、敵ながらあっぱれなやつ、いやいやそんな余裕は俺にはない、何故ならところてん戦法と暴飲暴食戦法は両刃の剣で俺のお腹がギブアップしそうになってきた。
夜中に帰って最後に炭酸のがぶ飲み、名付けて「溶けて出てくるかなぁ戦法」
寝る時になって、こうなったらなるようにしかならないっと割り切ってさっさと寝てしまう「どうにでもなれ戦法」

6月23日の朝、ついにその時がやって来ました。朝の掃除をしている最中に突然やってきたんです。
私は45年の人生で初めて出会う便秘という敵と4日間もの苦しい戦いについに勝利しました。

駒場苑は7つのゼロへの挑戦(7つのゼロネクスト)の中で排便に対して「下剤ゼロ」を提唱しています。
今後は私の経験を活かしていくつかの戦法を提唱して見ようかと思いますが如何でしょうか?(笑)
 毎日食べて動いてきちんと出して、その当たり前が崩れることがこんなにも苦しいと言う事を実感し、もう一度当たり前の生活とは何かを考えていきたいと思います。


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H27.06.15

 「6.11」〜リアル訓練〜

 震度6の地震の後、調理室前のコンセントから火が出ているのを発見し1階の職員が消火器で初期消火する。という設定で訓練を行いました。
 訓練開始直後、玄関が煙に包まれました。一体何が有ったんだろう?職員全員が「本当の火事?」「消火器を使った?そんな設定だったっけ?まさかアドリブ?」
 玄関に駆け寄ると、ピンクの粉を勢い良く噴出している消火器と一生懸命それを止めようと格闘しているS補佐。どうやら消火器を取り出そうとした際、留め金が緩んでいて倒れてしまい、その拍子にピンが外れてしまった様です。
 一度噴出した消火器は当然止まること無く、約15秒後に全てを出し尽くして静かに横たわっていました。
 後に残ったのは一面色鮮やかなピンクになった駒場苑の玄関と、呆然と立ち尽くす事務職員一同。
 もう笑うしか有りません。掃除機で吸い、箒で掃き、水を流してブラシで洗う。雑巾で玄関周りを拭き、それを聞きつけた介護士や看護師が冷やかしに来るわ、動画撮影するわで大騒ぎ。他施設の職員が玄関前を通るたびに
「何が有ったの?」
「リアル訓練だよ(笑)」そんなやり取りを繰り返し、1時間後には以前より綺麗になった玄関が現れました。

 終了後のS補佐のコメントは
「実際、消火器の粉がピンク色だった、臭いがチョット甘い香りがすること、粉は掃除機より水で流した方がいいことなど、本当に噴射しないとわからないことが体験できたとても良い訓練になったでしょ。新しい事務の方もこう言う共同作業をしたことで本当に駒場苑の一員になれた気がしてよかったですね。」
 このポジティブさと言うかタフさと言うか、図々しさと言うか。呆れるより頼もしいですね!
 こんなハプニングを笑いで済ませられる駒場苑ってすごいでしょ!

 


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H27.06.09

 「アクティブ福祉へ寄稿」〜認知度のアップ〜

 駒場苑が取り組んでいる「7つのゼロへの挑戦」の進化版「7つのゼロネクスト」が東京都社会福祉協議会、東京都高齢者福祉施設協議会の広報誌「アクティブ福祉」に掲載されました。
 この団体は東京都内の特養、養護、軽費、デイサービスが加盟している団体で、東京都の代表的な高齢者福祉団体です。
 ですから、その広報誌に「特別寄稿」として掲載されたことはとても大きな意味が有ると思っています。

 私もこの団体の活動には協力しており、経営検討委員会委員、生活相談員研修委員等を委嘱されておりますが、ある時、委員会の席上で事務局から
「アクティブ福祉には、素晴らしい取り組み、変った取り組み等を行っている事業所を紹介しているが、載せる施設が無くなってきています。協力して頂ける施設が有ったらお願いします。」と依頼がありました。
 加盟している多くの施設はオムツをしていたり、機械浴を導入している施設が多いので駒場苑は異端児的な目で見られることが多かったんですが、
「駒場苑の7つのゼロへの挑戦で良ければ寄稿しますよ」と返答しました。
 それから数カ月後に、寄稿依頼が来たんです。

 この事は、東京都の介護基準が見直されてきたことを意味します。少しずつでは有りますが、オムツはずしや個浴等に取り組む施設も増えてきており、それが当たり前になりつつあるということです。

駒場苑はこの数年間、サービスの向上の他に外部発信に力を入れてきました。その結果、雑誌、新聞、見学者、講演依頼が増えて来ています。この度公の広報誌に掲載されることは、駒場苑だけではなく今後サービス改善に取り組もとしている施設の大きな勇気となるでしょう。

 


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H27.05.30

 「災害時連携」〜辛い時に笑える強さ〜

 5月25日に埼玉を震源とする地震があり、東京でも震度4を観測し、3.11の記憶が蘇った方も多かったのではないでしょうか。
 駒場苑では怪我人や建物の損傷、設備の破損などはなく、やれやれと胸をなでおろしていました。
 その時間、ご利用者が3名入浴していたので風呂から上がって頂き、部屋に戻ろうとしましたがエレバーターが動きません。安全装置が働いて止まってしまいました。
 その場にいた職員はじめ、駒場苑の男性職員総出で担架を使って3人を3、4、5階にお連れしたところ、次は夕食の配膳が出来ないとの連絡。やはり職員総出でお盆を持って配食です。
 汗だくで事務所に戻ると、で2階のデイサービスから
「お帰りのご利用者で車いすの方を下までお連れしたいので手伝って下さい。」
 こうなればやるしかない、約10名のご利用者を職員4人がかりで車椅子ごと1階にお連れしました。
 特養、厨房、デイサービス等多くの職員が協力して何とか難局を乗り切れました。

 すべてが終わってホッとした次の瞬間、
「エレベーター復旧しましたよ〜」
 職員一同大笑いです。もう笑うしか無いという感じでした。

 大変なことや突発的な事が起こると、怒ったり、誰かのせいにしたり、文句をいう人がいます。しかし当日汗だくになった職員の顔は全員笑顔でした。
 私達は、介護を必要とされている高齢者の方々と日々接しています。予測もしないことが起こります。そんな時一々怒ったり文句を言っても始まりません。ご利用者が悲しくなり、仲間の職員が辛くなるだけです。
 辛い時こそ笑顔を出せないといけないんです。苦しい時こそ笑顔です。大変な時に笑顔になれるのが本当の強さなんだと思います。
 この職員の状況が今の駒場苑の強さであり、優しさであり、良さなんだと実感しました。

 


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