2012.1.1
『・・あけましておめでとうございます・・』
新しい年を清々しい気持ちで迎えられたことでしょう。昨年をふり返えると、何といっても東日本大震災に尽きます。何百年に一度という私たちの想像を超えた災害でした。"未曾有"ということばが使われるのは当にこういう時で、地震だけでなく原発による被害と不安は今も続いています。被災地の復興は思うように進んでいないのが実情で、政府や役人の対応のまずさが露呈されましたが、今も大勢の民間ボランティアによる篤い支援活動は続いています。本当にご苦労様です。
現在も東京で避難生活を余儀なくしている人は約8,000名いるそうです。その中には子育て中の母子も多く、東京に点在する数ヶ所の公団住宅に住んでいます。故郷を遠く離れ、見知らぬ土地で孤独な生活をしている小さな子や母親を支援しようというグループがあり、東京でも支援活動が行なわれています。
国内の景気は、震災のダメージから回復し始めた時にタイの洪水騒ぎが発生。政情の安定したタイに進出している日本の製造業の多さを改めて知りました。その影響で業績見通しも下方修正の一年でした。また、ギリシャ、イタリアの財政危機の影響が日本にまで及びそうで、いずれカウンターブローのように効いてくるのか心配です。オリンパス、大王製紙のガバナンス問題も記憶に新しく、その桁の大きさにもびっくりしました。
海外に目を向けると『アラブの春』も大きな出来事だったと思います。イスラム諸国のニュースは比較的日本では少ないですが、チュニジアのジャスミン革命に端を発しヨルダン、エジプト、リビア、バーレーン、イエメン、シリア、モロッコなどに広がっていきました。独裁政治への反発や民主化を求めてのものなのか、その深層はよく判りませんが様々な背景があることでしょう。ロシアのプーチン政権に対する批判の動きも少々不気味です。また、暮れには北朝鮮の金正日総書記が亡くなり、金正恩体制の今後の行方が気がかりです。
さて、駒場苑に目を向けると、昨年春から特養は坂野主任を中心とした新しいリーダー体制がスタートしました。
5月にはヒノキの個浴を3台設置し、現在は7割の方が利用するまでになりました。一人のスタッフが誘導から入浴・整容・部屋へ戻るまでのプロセスを行ない、多くの施設で目にする=流れ作業で"あと何分!"と機械入浴するのとは世界が異なります。"お風呂は身体も心も洗う場"が駒場苑の介護スタンスです。
"介護にはオムツ"が当然の姿ではなく、出来るだけトイレ・ポータブルトイレで排泄することにも取り組み中です。綿パンツかパットだけでも大丈夫で、こちらも7割の方が既に移行しました。
新しい年を迎え、現在リーダーを中心にこれからのケア方針:『7つのゼロへの挑戦!』をまとめています。介護界では当たり前のケアが実は変だよね!?と疑問を持つところからスタートし、ご利用者にとって普通の生活の場を目指した取り組みを進めていきます。
どうぞご期待ください!
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