2008.9.24
z 『環境問題考察 その1』
夏の終わりを惜しむかの如く蝉の声が聞こえてくる。やっと長かった夏も終わりに近づいた。この夏、蝉の初鳴き聞いたのは7月22日だったから、かれこれ2ヶ月にも及ぶ。
東京の夏は実に暑く長い。人間らしい生活ができる場とは思えないが、現実そこで生活や仕事をしていかなければならないから仕方がない。
私の生まれ育った信州は夏が短い。クーラーが無くても扇風機でこと足り、日陰に入れば汗はひく。夜、窓を開けっ放して寝ると寝冷えの心配があるほどである。そこには昔ながらの自然がある。
今年の夏の気候はちょっとおかしい気がしませんか。甲子園が終わるとともに、8月16日から梅雨に戻ったかのような天気が3週間続き、その間台風は一つも来ませんでした。
地球温暖化による環境問題が21世紀の課題と叫ばれている。便利さを追求する経済優先主義が重視され、その代償として環境破壊が進み人間自らの手で破滅に進んでいるような気がします。
私たちの子や孫の世代にその"つけ"を残していって良いのでしょうか。その時になってからでは、もう人間の力で元に戻すことは不可能でしょう。開発を進めることによってコンクリートが増え地面や緑が減って蓄熱が進み、ヒートアイランド現象やゲリラ豪雨が出現。都会の熱帯夜ではクーラーが無いと寝られなくなっていますが、その結果は更なる熱量が放出され悪循環が増大している。
"開発"という言葉にはプラスな意味合いの響きを感じますが、裏面には自然破壊も合わせ持っている。
地球環境を守るため「京都議定書」が国際的に取り決めされ、発効しました。二酸化炭素の排出量を全地球規模で低減することが目的です。
全世界の25%を排出しているアメリカは削減目標7%ですが、ブッシュ政権になって離脱してしまいました。 2番目に多い中国は13%で、発展途上国という理由で削減免除。3番目のロシアは6%で削減目標は0%。日本のシェアは5%で削減目標は6%と一番不利な取り決めがされ、ロシアから排出権を買わなければならなくなるかもしれません。これには政治的思惑が強く絡んでいると言えるでしょう。
これらの背景があって今の日本の環境を考えると、中国の環境汚染の影響は大きいと思います。その一部は偏西風に乗って日本に到来する。データーは無いが、花粉症も影響の一部かもしれないとさえ思えてくる。食品の安全性についても然り。しかしこの背景には、日本企業が生産拠点を中国に移してきたのも無関係とは言えない、と私は思っています。
―続きは次回へ―
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